セミナーのお知らせ 24-01

タイトル ホモトピー代数に基づく場の理論とWard高橋恒等式

講師: 吉中譲次郎(京大理)

日時:2024年5月31日(金) 17:00-

場所:B1206教室

概要:ホモトピー代数は、通常の代数が満たすべき性質である結合法則やヤコビ恒等式などを、ある条件の下で緩めた代数の総称である。これは、弦の場の理論の作用の構成の文脈で利用されてきた。近年では、作用の構成だけでなく、ホモロジカル摂動を利用した解析も行われ、様々な応用が期待されている。ホモトピー代数を利用する利点の一つは、理論の詳細に依らない記述ができることである。具体的には、弦の場の理論も簡単なスカラー場の理論も形式的に同じ表式で表すことができ、共通の代数的な性質に従う。このことから、通常の場の理論において知られている解析手法を一旦ホモトピー代数の言葉に翻訳することで、弦の場の理論の解析にも適用できるようになると期待できる。
本研究では [arXiv:2203.05366] によって提供された相関関数のホモトピー代数的な表式をもとに、場の理論において特に重要なWard高橋恒等式をホモトピー代数の関係式のみを用いて導いた。この結果は弦の場の理論にもそのまま適用可能であると期待される。本研究は鴻巣圭佑氏との共同研究である。

2023年度のログ

4回生ゼミ

  • 「波動と場の物理学入門」 糸山浩司著,京都大学学術出版会
  • Guage Theories in Particle Physics: A Practical Introduction Volume 1, I. J. R. Aitchison and A. J. G. Hey, CRC Press

修士論文

  • Virasoro-Shapiro 振幅における新たなゲージ固定の方法  石井美優
  • 開弦二点振幅における新たなゲージ固定の方法  山本 蘭菜
  • Particle Generation from CP-like Symmetry  筒泉 佳子

卒業研究

  • アクシオンはダークマターになり得るのか。
  • エンタングルメント・エントロピーと場の理論
  • 暗黒エネルギーの理論模型について
  • 二次元特殊ユニタリ群について
  • インフレーション宇宙論における古典的量子ゆらぎ
  • 空間回転と四元数

学会・研究会発表

  • “電弱スキルミオンダークマターの可能性について”, 石田恵海, 第69回原子核三者若手夏の学校, 2023年8月21日, 国立オリンピック記念青少年総合センター、センター棟
  • “Mostly BRST Exact演算子によるVirasoro-Shapiro振幅の導出”, 岸本功, 関穣慶, 高橋智彦, 日本物理学会第78回年次大会, 2023年9月18日, 東北大学(青葉山キャンパス)
  • “閉弦の頂点演算子と降下方程式”, 岸本功, 関穣慶, ○高橋智彦, 日本物理学会第78回年次大会, 2023年9月18日, 東北大学(青葉山キャンパス)
  • “CP-like 対称性と粒子数生成”, 筒泉佳子, 大木洋, 上村尚平, 日本物理学会第78回年次大会, 2023年9月18日, 東北大学(青葉山キャンパス)
  • “連続対称性がある理論におけるCP-like対称性”, 上村尚平, 大木洋, 筒泉佳子, 日本物理学会第78回年次大会, 2023年9月18日, 東北大学(青葉山キャンパス)
  • “All-mode renormalization for tensor network with stochastic noise”, 大木洋, Tensor Network 2023, 2023年11月16日, 筑波大学計算科学研究センター
  • “Particle Generation from CP-like Symmetry – Origin of Dark Matter – ”, 筒泉佳子, KEKサマーチャレンジ第6回世代間交流会, 2024年2月24日,  高エネルギー加速器研究機構筑波キャンパス
  • “Mostly BRST Exact演算子による開弦2点振幅の再考察”, 岸本功, 関穣慶, 高橋智彦, ○山本蘭菜, 日本物理学会2024年春季大会, 2024年3月19日, (オンライン開催)
  • “Mostly BRST Exact演算子と降下方程式によるVirasoro-Shapiro振幅の考察”, 石井美優, 岸本功, 関穣慶, 高橋智彦, 日本物理学会2024年春季大会, 2024年3月19日, (オンライン開催)
  • “パリティを持たない Left Right Symmetric Model”, 上村尚平, 大木洋, 筒泉佳子, 日本物理学会2024年春季大会, 2024年3月19日, (オンライン開催)
  • “CP-like 対称性に基づくAsymmetric Dark Matter”, 筒泉佳子, 大木洋, 上村尚平, 日本物理学会2024年春季大会, 2024年3月21日, (オンライン開催)

発表論文

  • “CP-like Symmetry with Discrete and Continuous Groups and CP Violation/Restoration”, Hiroshi Ohki, Shohei Uemura, arXiv:2310.16710[hep-ph].
  • “The calculations of Nucleon Electric Dipole Moment using background field on Lattice QCD”, Fangcheng He, Michael Abramczyk, Tom Blum, Taku Izubuchi, Hiroshi Ohki, Sergey Syritsyn, 2311.06106 [hep-lat].