セミナーのお知らせ 19-03

タイトル 汎関数くりこみ群とゲージ論

講師: 伊藤 克美 (新潟大教育)

日時:2019年8月2日(金) 17:00-

場所:B1207教室

概要:汎関数くりこみ群を用いて対称性を持つ場の理論を考察する手法について議論する.ゲージ対称性は最も重要な対称性ながら汎関数くりこみ群の手法との相性が良くない.問題の所在を明らかにし,QEDを具体例として現状を解説する.

集中講義のお知らせ

大学院集中講義 「 素粒子物理学特論 」

講師: 伊藤 克美  (新潟大学教育)

日時:2019年 7月31日(水)9:00-
8月1日(木)9:00-
8月2日(金)9:00-

場所: F506 教室
(午後は教室が変わります。7/31 A204教室, 8/1 A201教室, 8/2 B1207教室)

概要: 非摂動くりこみ群の手法について学ぶ。その汎用性の高さを認識するとともに、具体的な例を通じて基本的な概念を獲得する。特に、ゲージ対称性を持つ場の理論への応用について理解する。

セミナーのお知らせ 19-02

タイトル マルコフ連鎖モンテカルロ法における配位間の距離の定義とAdS幾何の発現

講師: 松本 信行 (京大理)

日時:2019年7月12日(金) 17:00-

場所:B1207教室

概要:マルコフ連鎖モンテカルロ法において確率分布がマルチモーダルである場合、異なるモードに属する配位間の遷移は難しい。我々は[1]において、この配位間の遷移の難しさを「配位間の距離」として定量化した。この距離は、局所的な遷移を行うアルゴリズムに対して普遍的な性質を持つ。また、配位間の距離を用いることで(1)配位空間に幾何を導入することや、(2)アルゴリズムのパラメータを最適化することが可能になる。 本講演では、真空が著しく縮退した系にsimulated tempering法を適用した場合に、(1)拡大された配位空間の幾何がEuclidean AdSになること、および (2)tempering parameterを幾何学的に最適化できることを議論する。本内容は福間将文氏、梅田直弥氏との共同研究[1,2]に基づく。

[1] M. Fukuma, N. Matsumoto and N. Umeda, “Distance between configurations in Markov chain Monte Carlo simulations,” JHEP 1712, 001 (2017) [arXiv:1705.06097]. [2] M. Fukuma, N. Matsumoto and N. Umeda, “Emergence of AdS geometry in the simulated tempering algorithm,” JHEP 1811, 060 (2018) [arXiv:1806.10915].