セミナーのお知らせ 23-02

タイトル: Closed string amplitudes around tachyon vacuum solution in Kaku’s bosonic string field theory

講師: 安藤 雄史(筑波大数理物質)

日時:2023年12月15日(金) 17:00-

場所:B1207教室

概要:非摂動的な弦理論の候補である弦の場の理論では、古典解は様々なDブレーンの配位に対応する。その中でもDブレーンが1枚も無い配位に対応するタキオン真空解は、摂動的には考えることの出来ない配位であり、この解周りでは開弦が関与しない閉弦だけの理論になると予想されている。しかし、現在まで様々なボソン弦の場の理論が提案されているが、タキオン真空解を構成し、その周りの閉弦振幅が実際に予想されるものに一致するかどうかは確認出来ていない。本講演ではKaku vertexを用いて構成される理論に焦点を当て、実際にこの理論でタキオン真空解を構成し、その周りの振幅が期待される閉弦だけの振幅に一致することを確認する。

セミナーのお知らせ 23-01

タイトル 標準模型の謎と余剰次元模型

講師: 竹内 万記 (神戸大理)

日時:2023年5月26日(金) 16:30-

場所:B1207教室

概要:標準模型は2012年ヒッグス粒子の発見とともに大きな成功をおさめましたが、未だ説明できない現象が数多く残されています。その一つに、クォーク・レプトンは質量のみが異なり、スピンや電荷が全く同じコピーが3つ存在するという世代数問題があります。この3世代は偶然でしょうか、それとも必然でしょうか?標準模型ではなぜ3世代であるかを説明することはできません。一方で、この世代数を説明しうるのが余剰次元模型です。余剰次元模型において世代数は余剰次元の幾何と結びつきます。つまり世代数は余剰次元の幾何という物理的意味を持ちます。今回のセミナーでは一様磁場のかかったT2/ZN orbifold模型という余剰次元模型における世代数構造についてお話しします。