2008年度のセミナー: 2008年10月 Archives

有限温度・有限密度QCDにおけるカイラル対称性の回復と
ハドロン質量の変化
講師: 原田 正康 氏   (名大理)

日時:2008年10月31日(金) 15:00--

場所: B1117教室

概要:有限温度・有限密度QCDでは、自発的に破れていたカイラル対称性が回復し、それに伴って、ハドロンの質量などの性質が変化することが期待されています。カイラル対称性回復のシグナルとしてのハドロンの性質の変化の一つに、カイラル対称性の回復に伴うρ中間子などのベクトル中間子の質量減少があり、レプトン対生成スペクトルの測定を通して得られる可能性があります。

本セミナーでは、CERN/SPS実験でのレプトン対生成スペクトルの現状と、ρ中間子・π中間子を含む有効理論である Hidden Local Symmetry (HLS)理論を用いた解析を紹介します。そして、さらに A1中間子をも含めたGeneralized HLS 模型による解析を紹介します。この解析では、高温度媒質中でのみ起こりうる vector--axial-vector mixing に着目し、カイラル対称性回復に伴ってレプトン対スペクトルにどのような影響を与えるかを示します。

奮ってご参加下さい。

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集中講義のお知らせ

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素粒子物理学特論

講師: 原田 正康 氏   (名大理)

日時: 10月29日(水) 10:40-12:10  13:30-16:40 
  10月30日(木) 10:40-12:10  13:30-16:40 
  10月31日(金) 10:40-12:10  

場所: B1207教室(変更の場合あり)

概要:QCDの低エネルギー有効理論である「カイラル摂動論」を用いて、有効場の理論の考え方、具体的構成方法を紹介します。まず、場の理論におけるネターの定理等の初歩的事項を復習します。そして、簡単なスカラー場の理論を用いて自発的対称性の破れと南部‐ゴールドストーン定理を説明し、その自発的破れに伴う南部‐ゴールドストーン粒子のみを含む有効理論を導出します。次に、QCDラグランジアンに近似的に存在するカイラル対称性の自発的破れを紹介し、それに伴って現れる近似的南部‐ゴールドストーン粒子のみを含む有効理論としてのカイラル摂動論の基本概念を解説します。さらに、具体的な量子補正計算の解説をし、実際の実験結果との比較を紹介します。時間があれば、その他の有効場の理論にも触れます。

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